社会
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管直人元首相が参議院選挙東京都選挙区で民主党が公認を取り消した大河原雅子を応援し、公認の鈴木寛共々落選させた。単純に二人の得票を合計すれば当選圏内だっただけに、票が割れたことで公認候補を落選させた。管直人の行為は反党行為の最たるもので、厳しい処分が当然のことであるにもかかわらず、民主党は党員資格停止三ヶ月という極めて甘い処分とした。本来であれば執行部の求めた「除籍」が妥当なところであろうかと思うのだが、党内の反発に対応すらできなかった。また代表の海江田万里氏は辞任の要求が相次いだにもかかわらず、居座ることと取引をしたといわれても致し方ない。参院選は僅か17議席しか取れず、公示前の86議席から27も減らして、相変わらず代表に居座る神経も理解しがたいが、今更ながら、そんなに人材不足であるとは、政党の政党たる体を成していないと言わざるを得ない。
もっとも細野豪志氏が幹事長として、仕切り役だったが、満足に機能しなかったことも大問題であって、三年余りの民主党政権に愛想をつかした有権者の状況を判断して候補者の一本化を進めたのだろうが、いくらなんでも公示二日前はなかろう。選挙の経験も少なく、党全体の把握もできない、弁だけが目立つだけでは幹事長などという大役はこなせるものではない。
さて日立労組やら旧総評系、旧同盟系、日教組系にいたるまで、民主党の幹部が「労組出身者」で占めることになったことは、野党再編に影響を及ぼすだろう。参院選で野党候補が乱立し、バラバラでは自民党にかなわないという事情はあるが、第三極の「日本維新の会」や「みんなの党」は自民党でも民主党でもない、もうひとつの選択肢を主張してきた手前、このまま合流すれば矛盾を来たす。海江田代表は「民主党が中心となった野党再編」をと言っているらしいが、他の野党からはそっぽを向かれている。その様なところが空気の読めない海江田代表の判断力不足だ。
民主党は綱領すらない選挙互助会として内部の矛盾を抱えながら、手を変え、品を変えては外国人参政権の推進や、自虐的歴史観に基づいた外交や教育など、元はといえば旧社会党の専売特許みたいなものを実践しようとしてきた。かつて村山富市委員長が政権につくことと引き替えに、日米安保と自衛隊を容認してそれまでの主張を180度転換してしまった。社会党の存在意義はもはやとうの昔に、なくなったのもかかわらず、誰がとは言わないが社会党生まれの、労組出身のしぶとい議員が民主党には結構存在する。国益を害する左派の主張を無定見に容認、同調する保守系の勉強不足の議員共々、永田町からはさっさとお引取り願いたいものだ。 (宮内 和樹)
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