トップページ ≫ 外交評論家 加瀬英明 論集 ≫ 各宗、各派の抗争の都・エルサレム
外交評論家 加瀬英明 論集
  今日、イスラム教徒によるテロリズムが、恐れられている。イスラム教は武力によって、イスラム圏を大きく拡げた。
 キリスト教も、西洋の帝国主義とともに、剣によって、全世界にひろまった。
 ユダヤ教も、神道も、長い時間をかけて、自然に成立した部族信仰である。だから、ユダヤ教にも、神道にも、宣教師がいない。
 ところが、キリスト教は新しく独立した宗教として確立しようとすると、独自の真理を説いて、信徒を獲得しなければならなかった。教団を維持し、発展させるためには、信者を増やして、資金を集めなければならなかった。
 エルサレムは古い都市だ。エルサレムを舞台にして、ユダヤ教とキリスト教、ユダヤ教とイスラム教、キリスト教とイスラム教に加えて、キリスト教の各派が行ってきた抗争の澱が積もっている。
 いわば、抗争の歴史によって翻弄された都市だ。ローマ帝国がユダヤ人の抵抗に手を焼いて、紀元前70年に属国だったユダヤ王国を、滅ぼした。再建されていたユダヤ教の神殿を破壊して、そのあとに、ローマの最高神ユピテルに捧げられた神殿を建てた。
 しかし、ユダヤ人はローマ帝国による支配に、服従しなかった。ローマ帝国は135年に反乱を鎮定すると、エルサレムを「アエリア・キャピトリア」と改名した。
 そして、古代からユダヤ人が、ユデア、サマリアと呼んでいた国土を、「パレスチナ」に改めた。ユダヤ民族がこの地を支配するようになった前の先住民である、「パリサイ人の地」という意味である。
 イスラムがエルサレムを占領すると、ユピテル神殿が壊された。そのあとに、モハメッドが一夜、天馬を蹴って昇天し、神の御膳に至って、地上に戻って来たのを称えて、アル・アクサー・モスク(寺院)が建造され、今日に至っている。黄金食に輝く岩のドームが、特徴となっている。
ジョン・レノンはなぜ神道に惹かれたか 五章 エルサレムで考えたこと
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