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文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
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- かくれんぼ(2020年07月07日)
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かくれんぼの楽しみは 居なくなった者が必ず見つかることです 木の下の履き物をみて「見つけた」と叫ぶ鬼 木の上の笑い声 かくれんぼは子供達の遊びのようだが この世界はみなかくれんぼばかり 昨日まで居た者がいなくなり さっきまで在ったものがなくなっている 真昼の空から太陽が消え星が現れることがある 極北の地では四ヶ月も太陽が出ない季節がある…
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- 理由(2020年06月22日)
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〈この世は何のためにあるのか〉 〈自分がこの世にある理由は何か〉 分からない永遠などと云う言葉を外し 〈ここだけ〉〈いまだけ〉と限れば そんな疑問が消えて様々な世界が広がってくる 恋にまだ陰りがない時のベンチに座っている二人の時 良い音楽を聴いている時 思わず見上げた美しい虹や夕焼け 一人では勿体ないと屋上に登って見る花火 親しいものと美味…
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- 物語り(2020年06月09日)
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人は物語りに生きている 王子や王女である物語り 村人や通行人である物語り 曲がったことが大嫌いだと叫ぶ人 川も樹木も 魚も獣も美人画も 自然はみな曲がったものばかりなのに… オレみたいなバカは という人もいる 「その通り」では悲しい 私は自分の人生が面白くないので 他人のドラマを見て楽しむ 苦難の道でも最後に救われる物語りがいい マッチ…
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- 夢の国(2020年05月27日)
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寝ている時 心は何処へいくのだろう 繋がれている犬の夢は山野を駆け巡る 身体を抜け出した心は 鎖の外れた犬のように 眠りが深まると目覚める 夢の中では皆超能力者になっている 月の夜は屋根に登り 雲を呼んで飛び乗る 行く先は月の浜辺 満月の夜の公園もいい そこでは親しいものが声を掛けてくる 「おまえ 歩けないのじゃなかったか」 「病気…
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- 気のいいアヒル(2020年05月12日)
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昨日泳いで渡ってきた川は 今日は濁流となっていた アヒルは川岸をウロウロしながら 向こう岸の家族を想い泣いていた こういう時は普通誰もいないのだが おもいがけなく誰かが登場する場合もある 親切な人か、人の不幸を喜びとする人のどちらかです 稲葉の白兎は親切な大国主の尊に出会いました カチカチ山の狸は火傷の背中に唐辛子を塗ってくれる兎に出会いまし…
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- 一日の調理法(2020年04月26日)
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必要なものを全部揃えて 美味しいものが出来るのは当たり前 あり合わせの食材で美味しく作るのが料理人 行楽日 著名な観光地に行けなかったら あの世もこの世も地続きだと近くを散歩してみる おや ここにも観光地と同じタンポポが咲いている 観光地と同じに雀が飛んでいる 幸せの多くは人から来る 著名な演奏家は千人の観客がいないと寂しいが 身近…
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- 一日の終り(2020年04月13日)
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寝る前「あー今日は楽しい一日だった」 日々そんな日でありたい 時折りそんな日があります 私がしたことで誰かが喜んでくれた そんな日 幸せの数は少ない 他人より勝れていることで自分が称賛されるだけなら 人が喜んでいる姿を見て自分も嬉しくなれる人は幸せ 自分は一人だが他人は大勢いる 日々の出逢いの中で誰かを喜ばせるのは 大きな組織や著名人ではな…
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- 貴重品(2020年03月30日)
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無くなってから分かるものがある しばらくは鳥が覚えている切り倒された大木の空間 走行に支障のある車の部品も多いが 何か一つでも痛むとスグ生活に支障を来す身体の部品は 手 足 目 鼻 口 耳 皮膚 内臓 各種 歯の治療で暫く固形物が食べられない日が続き 改めて何でも食べられる幸せを見つけた 誰でもが心の長者になる方法がある あるものを一度無くし…
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- 夕焼けのシンフォニー(2020年03月15日)
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静かに・・・ 足音を止めると鳴き出す草むらの虫 思わず息をのむような 美しいものに出逢うことがあります 蝶の羽化する瞬間 いつの間にか輝いている虹 虹は人の幸せを喜ぶ神のこころ 幼児の仕草 笑顔 どんな人にも幸せな一時がある 貴方は「ムラサキサキゴケ」を知っているか 「タチツボスミレ」を見たことがあるか 人の世もまんざら悪くない 久し…
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- これでよかった(2020年03月01日)
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もし 私の足が10㎝長かったら もし 私があの時あの人に出逢わなかったら もし 私の息子が重症の障害者でなかったら 人の一生には沢山の「もし」がある 「もし」がひとつ変わっていたら・・・ 書き換えたい頁、破り捨てたい頁がある 分岐点では一つだけ選んで(選ばされて)きた 私が社会にデビューしたのは小学校の運動会だ それ以来賞には無縁でここに至る…
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