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文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
新着記事
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- 一日の終り(2020年04月13日)
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寝る前「あー今日は楽しい一日だった」 日々そんな日でありたい 時折りそんな日があります 私がしたことで誰かが喜んでくれた そんな日 幸せの数は少ない 他人より勝れていることで自分が称賛されるだけなら 人が喜んでいる姿を見て自分も嬉しくなれる人は幸せ 自分は一人だが他人は大勢いる 日々の出逢いの中で誰かを喜ばせるのは 大きな組織や著名人ではな…
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- 貴重品(2020年03月30日)
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無くなってから分かるものがある しばらくは鳥が覚えている切り倒された大木の空間 走行に支障のある車の部品も多いが 何か一つでも痛むとスグ生活に支障を来す身体の部品は 手 足 目 鼻 口 耳 皮膚 内臓 各種 歯の治療で暫く固形物が食べられない日が続き 改めて何でも食べられる幸せを見つけた 誰でもが心の長者になる方法がある あるものを一度無くし…
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- 夕焼けのシンフォニー(2020年03月15日)
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静かに・・・ 足音を止めると鳴き出す草むらの虫 思わず息をのむような 美しいものに出逢うことがあります 蝶の羽化する瞬間 いつの間にか輝いている虹 虹は人の幸せを喜ぶ神のこころ 幼児の仕草 笑顔 どんな人にも幸せな一時がある 貴方は「ムラサキサキゴケ」を知っているか 「タチツボスミレ」を見たことがあるか 人の世もまんざら悪くない 久し…
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- これでよかった(2020年03月01日)
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もし 私の足が10㎝長かったら もし 私があの時あの人に出逢わなかったら もし 私の息子が重症の障害者でなかったら 人の一生には沢山の「もし」がある 「もし」がひとつ変わっていたら・・・ 書き換えたい頁、破り捨てたい頁がある 分岐点では一つだけ選んで(選ばされて)きた 私が社会にデビューしたのは小学校の運動会だ それ以来賞には無縁でここに至る…
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- 虹(2020年02月18日)
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この世で何が起こるのか 予め分かっていたら多くの者は生まれなかったろう 名のある俳優は脚本を選んで出演する 一方名のない研修生は馬の足でもいいので出演したいという 監督はその他大勢から悪役、端役を選ぶ 台本は様々ある マルキ・ド・サドの【美徳の不幸】は 信心深い薄幸の少女が苦難の末雷に打たれて死ぬ物語りである 人の世の後半顧みれば削り取りたい…
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- 一番星(2020年02月01日)
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夢の中では大事なことだったのに 目が覚めると思い出せない 人の気配にフト立ち止まることがある 「そこで 何をしているの?」と声がしたので 見回すと誰もいない 子供の頃は勉強することだった 母子家庭の私は早くお金を得ることだった 共に暮らす女性を探すことだった 人の役に立つ仕事をすることだった 人の世の終りが見えた頃 このま…
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- 気配(2020年01月14日)
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雨が降り出す前の気配がある 鳥や虫たちが息を潜めている 雨が止んだ後の気配がある 鳥が飛び立ち 葉末の露が光る 雪が降り出す前の気配がある 雪が降っている気配がある 雪が止んだ気配がある 今まで人がいた気配がある ・・・暫く近くにお母さんが居た・・・ 妻の死後二人の娘が同じことを言った やがて気配がうすれ何処かへいった その後はたまに夢に…
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- 世界で一番小さな湖(2019年12月31日)
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サーチライトのように バーテンの視線が 客を照射していく あのキリマンジャロの頂きまで のぼりつめ息絶えた一匹の豹 ふもとの小さなバーで バーテンがポツリと語った 「生きることを極めたかったんだね、きっと」 私はヘミングウェイの小説の場面を じっと思い浮かべていた 都会のネオンの輝きは決して届かない 古ぼけてしまって歴史だけが何かを …
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- 野の花(2019年12月15日)
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ネズミはネズミのように考えネコはネコのように考える あるとき一匹のネズミがネズミであることに疑問を感じた あるとき一匹のネコがネコであることに疑問を感じた しかし 自分が嫌になったネコやネズミに他に生きる世界があるだろうか ネズミであることが嫌になったネズミは旅にでた ネコであることが嫌になったネコは旅にでた 家を出た二人は野の果てで仏に出逢…
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- 沈黙(2019年11月27日)
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答えられない問があります 難しくて判断が出来にくい場合です 選択肢が幾つもあるのに二者択一である場合です 例題が適正でない場合です 質問が的外れの場合です 相手の方が理解する基礎的知識を欠いている場合や 冷静な判断が出来にくい状態にある場合です 地球が回転体ならば 下側の人間はなぜ落ちないか 当時この難問に上手く説明できる賢者はいません…