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コラム …雪んこの頑張って咲きます♪
浅田真央ちゃんが先月引退を発表した。
日本中がお疲れ様とエールを送ったことだろう。
幼き頃からスケート一筋。
よそ見もせず、ただ前だけを見つめて走り続けた彼女。
天真爛漫な可愛い天使が、あるときから、日の丸の重圧と愛する母との永遠の哀しき別離を経て、抱えきれぬ荷物を背負った。氷上で舞う姿がときに危なかしく、誰もが固唾を呑んで見守った。
彼女にはライバルがいた。
平成14年に引退した韓国のキムヨナ選手だ。
純真さが全面にでる真央ちゃんを色に例えるとしたら白。それに対し、色香漂う妖艶なキムヨナは黒だった。
全く正反対の二人のようだったが二人の共通点は多かった。
歳も誕生月も一緒。身長、体重もほぼ変わらない。スケートを始めた歳も5歳と一緒。
キムヨナ選手は自身のエッセイ本の中で「真央はもう一人の私。真央がいなければ今の私は無かった」と言った。
ライバルがいたからこそ、二人は氷上の女王として高めあうことができたのだろう。
戦う者にとってライバルは必要な存在だ。
ライバルは決して敵ではない。
高めあう存在だからライバルでいられる。
そしてその者たちにとっての敵はというと自分自身の弱さだけだろう。
氷上の白き花が空に舞い上がり翔びたった。
青い広い空で何かを見つけてまた新しい花を咲かせることだろう。