トップページ ≫ 社会 ≫ 相川宗一氏の訃報とひとつの時代の終り
社会
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相川宗一氏の訃報は何とも言えぬ寂しさを醸し出していた。享年78歳。県議会議員、浦和市長、初代さいたま市長と栄光への階段を大巾でのぼりつめていた。しかしさいたま市長3期目の選挙で、無名に近かった清水勇人氏に敗れてしまった。本人は清水氏を問題にしていなかった。それが敗因につながった。3代続けて浦和市長。そして初代さいたま市長とのぼりつめた地方の英雄。エリートには清水氏の存在は軽すぎた。油断と慢心が、彼をして敗北への道へと引き入れた。かつて、政令市さいたまを建設するにあたり大宮、与野、浦和の3市を苦難の末まとめあげた相川氏にとって、こんな屈辱はなかったに違いない。当時の与野市長・井原氏は80歳、大宮市長・新藤氏は88歳でそれぞれ世を去った。相川氏の敗北は60代と若かった。政治的死去と言っても仕方あるまい。相川氏の逝去と時を同じくして、清水勇人氏は4選目の出馬声明を出した。ひとりの政治家の死が時代の終りを告げ、政令市3市合併の3人男達の戦いは、すべて幕を閉じた。今後、4選目を目指すひとりの男の前途はどうなっていくのか。大寒から春はもうそこまで近づいてきている。
鹿島修太
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