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新着記事
- 若者たちとの交流(2013年10月03日)
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最近、すぐれた若者達と交流をもっている。 私にとつて若者とは30代、40代の人達だ。 20代は青過ぎる。私と交流をもっている若者達は皆、理想をもっている。しかも地にしっかりと足をついたリアリティに富んだ理想だから嬉しい。 すべて理想は現実的であることによってのみ、その高峰に到達するのだ。 そのうちの一人、岸町勇太君は青山学院をでて、アメリカの公認会計…
- 孤丘忘れがたし(2013年09月26日)
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そば処「孤丘」は、私の心をとらえてはなさなかった。先述した通りだ。二ヵ月前、私は「孤丘」を訪ねた。きれいなパンフレットが目についた。手にとってみると、「孤丘」のいわれが書かれていた。そこには、「孤丘の誡め」とあって、立身出世しても他人から恨まれないようにせよ。常に謙虚な心を保てということが記されていた。出典は、中国春秋時代の列子。さらに孤丘とは昔の中国の村の…
- 孤丘とキツネ(2013年09月10日)
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「孤丘」という名に魅かれて、いつの間にか三年という歳月が流れていた。「孤」が「狐」と交差して私の眼球から脳裡へと焼きついてはなれないのだ。それはあたかもカクテルのように交わり合っている。さいたま市という、埼玉では一番の都会の片隅にその店はあった。否、もちろん今もある。小高いスロープの中程に高級感を漂よわせてその一軒屋が「孤丘」。そばの店だ。池波正太郎を気取る…
- 観月(2013年07月28日)
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連日のゲリラ豪雨である、 晴れていたと思ったら、いきなり上空が真っ暗になり、遠くから雷の音が響いてくる。そして、どしゃぶりの雨が地面を叩きつけるのだ。 それから数時間。 雨が止み、空を覆っていた雲が取れて、いつの間にかお月さまが浮かんでいる。 まんまるではないけど、妙にかわいらしい月が、下界に愛嬌を振りまいている、ように見える。 観月…
- 愛と友情と裏切り(2013年07月18日)
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人生は愛と友情と裏切りだそうだ。太宰治は「大人とは裏切られた青年の姿をいう」とまで書いた。宮沢賢治の力作「銀河鉄道」が書かれた動機も賢治が誰よりも信じていた親友からの裏切りだったという。 アメリカで最も霧の深い都市といえばサンフランシスコだと思うが、昔、このサンフランシスコを舞台とした政治劇が映画化されてかなりの評価をえた。 市長、そして側近中…
- 爪を切るということ(2013年07月12日)
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どうも爪切りが苦手なのである。 不器用なのだろうな、どうも奇麗に切れないのだ。 爪を伸ばすのが嫌いなので、ついつい深爪し、酷い時は切り過ぎて出血させてしまうこともある。 爪が伸びるスピードというのは、健康な成人で1日約0.1mmなのだそうだ。 50代を過ぎるとだんだん爪が伸びるスピードは落ちてくるらしいが、その分厚みが増すらしい。子どもの頃、祖父が縁側…
- 梅雨とカウンター(2013年06月25日)
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3年ぶりに行った寿司屋は創業50年目だ。 私は久しぶりのカウンターに座って隣りの老紳士の話を聞くともなく、左耳で聞いていた。もとマスコミ関係の仕事でかなり辣腕をふるっていた人らしい。こういう人はきまって地位のある他者を呼び捨てにするのが常だ。そうすることによって自分を少しでも高く見せては人知れぬ快感に浸っているのだ。つまらない人達だ。 私はひとり、…
- 月と雷門(2013年06月01日)
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先日私は「月と雷門」という不思議な絵を入手した。不思議という言葉が適切かどうか、この際おいておこう。 全体が黒で、浅草の人通りがほとんどなくなった夜空は清謐を保ち、中天に浮かぶ月はまさに上弦の月という名にふさわしく何万年も前からの光沢を放っている。人類がこの地球上に現れる前から同じ表情を崩さないと思うと、それはもう美をこえて、怪しげな光彩といった方がい…
- ルネサンス三巨匠揃い踏み(2013年05月29日)
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3月より上野の西洋美術館で開催されていたラファエロ展が今週末6月2日(日)で終了します。 少し前、行列覚悟で出かけてみたのですが、午前中だった為かまずまずしっかりと鑑賞する事が出来ました。 温厚で皆に愛される性格だったと伝わっているかの人、作品全体を通じてその人柄を感じさせるようなやわらかな筆致が印象的でした。中でも代表作の一つである若き日の作品、大…
- 選挙と初がつお(2013年05月21日)
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選挙の投票はいつも仕方なしに行っている。 私の人生はいつも選挙に取り囲まれてきたからだ。自分でも立候補して、多くの人を巻き込み迷惑をかけてきたし、他の人を応援するために、それこそ何千何万人の人達に頭を下げてきた。そのたびに何か形容のしようがない矛盾を感じてきた。どうして、こんなに人様に頭を下げなくてはいけないんだろう。でも、頭を下げることは人生の大きな修行…