社会
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緊急事態宣言から1年がたった。日本の叡智、技術力を結集してもコロナの終息が見えない。去年4月の一度目の緊急事態宣言発出で、先行き不透明な日々と、あの時の暗澹たる気持ちはいまもなお鮮明に思い出される。
国のトップが安倍さんから菅さんにかわり、菅さんは官房長官時代と同じスタイルで記者会見に臨んでいたが、味気ない発信力に国民の心は離れた。スクリプターを用いてメモを見るために下を向くということは少なくなったものの、たたき上げとは思えない感情のこもらないメッセージに、国民は緊張感がなくなってしまったと考察する。
そもそも、感染が垂直上がりという局面において、一方では聖火リレーが行われ、その場所には群衆がひしめく。ソーシャルデイスタンス確保、三密回避とは無縁。飲食業を矢面に立たせる対策だけに頼ることも、国民に感染拡大抑制への意欲をそぐ。
「人類がコロナに打ち勝った証としての五輪」と述べていた菅さんだが、それに代わるメッセージもない。聖火リレー大丈夫?オリンピック大丈夫?という声は、ワクチン接種の遅滞とともに大きくなっていくだろう。
国民に忍耐の日々を強いていながら、相次ぐ官僚・役場職員による会食・宴会、そして感染というスパイラルもよろしくない。
国民一人ひとりがどうコロナと向き合い、乗り越えていくのかを支えていくには、国家のリーダーの除熱熱意しかない。しかし、それを横目に菅さんはアメリカ、インド、フィリピンを外遊するという。4月25日に長野、広島、北海道の3つ衆参補欠選挙があり、その結果次第では政局になると言われている。ましてやコロナ感染者数も首都圏でも大変な数字になると、中川日本医師会会長も警鐘を鳴らしている。その中でのGW外遊計画では、国民の心はますます離れていく。国民はGWステイホームなのだから。
コロナのトンネルの先の光をかざしてくれる強くてあたたかい、そして懐の深いリーダーの登場を熱望する。
大曾根惠
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