コラム …男の珈琲タイム
満開の桜が教えてくれることは、幻ということなのだろう。あの美しさも、あの妖しさも、そして見事さも。
「花吹雪かけよってくる女弟子」
この幻の中の二人もかりそめの恋の中に酔い、やがて別れていく。人は必然的に出会い、必然的に別れていくのだ。この有限なる地球に生きずく一個の生は瞬間としての喜怒哀楽的な存在なのだ。
人生で確かなることは、過ぎ去っていくことだけだ。
「散る桜、残る桜も散る桜」
桜が教えてくれる無常観こそ、我々に強烈なエネルギーを与えてくれるのだ。春は人の世の無常を知り、無常であるが故に希望を与え、夢を与えてくれるのだ。「夢庵」というスカイラーク系の和食レストランはお年寄達で華やいでいる。特に桜の季節は驚くばかりの活気がみなぎっているのは哀しく、嬉しい光景だ。
「歳々にわが哀しみは深くしていよよ華やぐ命なりけり」
岡本かの子の歌がこの光景にもあふれている。
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