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コラム …男の珈琲タイム
ロイヤルブルーの万年筆で「諸行無常」と書かれたメモを見つけた。独特な父の字。お坊さんが上げて下さったお経の中にも「諸行無常」の言葉があった。常ならぬ世を思えばこそ、自分なりに生きたがった父。
今年は昭和100年。節目の年である。紫陽花が咲き始めた頃には、大スター長嶋茂雄さんとのお別れもあった。「無常」は紫陽花の花言葉でもある。
意識が薄れゆく父との会話は、次第に途切れ途切れになっていった。残された呼吸は、ボン・ジョヴィの名曲「イッツ・マイ・ライフ」と重なった。伝わってきたのは父の信念。それは長い時間をかけ、身と心とに刻み込まれてきたものだ。じっくりと完全燃焼をした父。イッツ・マイ・ライフ。これが俺の人生なのだと。
葉桜こい
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