トップページ ≫ コラム ≫ 埼玉の余話 ≫ 埼玉の余話 2011.10.5
コラム …埼玉の余話
埼玉の清流を蘇らせるために、県は様々な努力をしている。入間川の菅間(すがま)堰(ぜき)を改良して天然のアユが上ってこられるような施策もその一つだ。要は、魚の道が閉ざされていたのを人工の手によって造り変えていこうとするものだ。清流対策は、汚れきった都市河川を浚渫して、川の流れを良好にして悪臭等を取り去ることも一つだが、やはり、アユや様々な淡水魚が住み着き泳ぎ回る清流を再生させるのが本来の目的であるはずだ。その為に忘れてならないことは、森林の正しい保全だ。山が荒れ果てていては保水力もなくなり、川底の石に魚の好物の苔まで生えなくなってしまうからだ。森林の保全、林業の活性化と清流対策は三つ揃えのスーツのようなものであることを政治も行政も忘れてはなるまい。そしてまた、子供たちが楽しく川遊びを出来るいわゆる親水の企ても、逆に清流のために必要な施策となる。遊べる。きれいにする。この循環こそ大切なはずだ。上田知事は飯能市の山奥、入間川の上流にカヌーを保有したそうだ。カヌーが泳げる川——これは清流としての絶対条件の一つかもしれない。清流も濁流も泳ぎきらなければならない知事も大変だ。
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