トップページ ≫ コラム ≫ 男の珈琲タイム ≫ 箱根山が言葉で動いた
コラム …男の珈琲タイム
今年も箱根山は燃えた。心身ともに頑強な若者達の祭典は、勝つか負けるかはさておき、人はどれだけ苦しさに耐えられるか。挑戦こそ人生だということが肌に迫って、自分自身の箱根山を想起させる。そして、生きていく中で、体力や心の力のほかに、他からの励ましや、言葉のもつ重要性を改めて考えさせられる。駒澤大学の勝利の一因は、大八木監督の人間力と言葉学にあった。この人の言葉でくじけそうな若者を奮い立たせた。「おい、お前を信じろ!」「お前はすごい!」「何も考えるな!」「いいか、お前は男だろ!」。ジェンダーが叫ばれている時代に、堂々と男学の素晴らしさをぶつけてくる。思わず筆者も「いいぞ、男・大八木!」と叫んだ。一方、青山学院大学の原さんは、大八木氏の前に沈んだ。若者達の男が奮い立たなかった。言葉こそ復活への魂にほかならない。人生は言葉で成り立っているという確信をもった一時だった。
鹿島修太
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