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コラム …男の珈琲タイム
チャーチルを尊敬なさっていた。大のハマキ好きだった。時々ゆらゆらのぼっていくハマキの煙の先を眺めては思索にふけっていた。その姿が何ともかっこよかった。チャーチルの話になると止まらなかった。チャーチルのユーモア、そして男性的な果敢な勇気をいつも称賛していた。そして、昼間からアルコールをたしなんでいた。そのせいか、流れるように本場仕込みの英語を得意としていた。マナーも一流だった。必ずオフィスのエレベーターまで送ってくださった。ニコッと笑って手を振ってくださった。笑顔までチャーチルそのものだった。
あのハマキ、あのウィットにとんだはなし、全て一流だった。もうあのような達人はめったに出まい。日本の宝だと思ってきたし、私の中では永遠なのだ。
大川修司