「あいつらはみんな汚ねぇよ」浦和の生地引のおやじが言った。あいつらとは県会や市会の議員のことだという。「三期ぐらいやって自分の選挙が危なくなるともう辞めるといってお丸の話を持ちかける。そして、高値で飛びついてきた奴に、いかにも地盤を譲りそうなことを話し、また、値をつりあげる。挙句の果て、一方では自分の選挙運動をやりながら、行けそうだと思うと、お丸の話しはなかったことにして、選挙の協力を頼みこむのさ。そして、次は辞めるからといって選挙運動をやらせるんだから、ふざけた奴等だよ。それにしても舛添だけはゆるせねぇ」口角泡を飛ばすのだ。市長選の内情も何も知りつくしていて、次は参議員の話をはじめる。時計の針はとっくに昼を過ぎているのに平気だ。市井の人の話ほどためになることはない。