トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと第1章 子育て方針のタブ一(6)
教育クリエイター 秋田洋和論集
~ 子どもには失敗しないでほしいと思う~
失敗を恐れる子どもには、共通の特徴があります。
・真面目(大人から見たよい子である)
・自分に自信をもてない(弱気、チャレンジ精神に欠ける)
といった特徴です。理由はすべて「失敗すると叱られるから」という心のもちようにあります。「真面目」といえば聞こえはよいですが、その中身は何事に対しても受け身で、言われたことを忠実にこなせばよいという「待ちの姿勢」がひそんでいる場合があります。勉強でもスポーツでも、この「待ちの姿勢」が習慣になってしまうと、「自分はこう考える、こうしてみる」という態度は育ちません。だから将来、入試や就職活動といった自分の考えが求められる場面になっても、「間違えたらどうしよう」という意識が先に立って、余計に失敗してしまうこともあるようです。こんな悪循環に陥らないために小学生のうちから伝えたいのは、失敗は悪ではない、失敗から学んで次に活かそう!という姿勢です。
中学校の役割の一つは、「実社会に出るためのトレーニング」。部活動で上下関係を学び、勉強や日常生活からは自立へのステップを学びます。社会に出れば、正解のない困難な出来事に遭遇することがよくあります。そのとき、いつも誰かが手を差し伸べてくれるとはかぎりません。自分自身で考え抜き、行動していくしかないのです。中学校では、その準備をするのです。
チャレンジする人に失敗はつきもの。失敗をおそれることはない。
失敗は学び。なぜ失敗したのかを点検し、次からは修正して、常に自分自身のレベルアップを図ろう。
このことを、しつこく言い続けてください。まったく失敗をしない“スーパー小学生”なんて存在しません。だから「失敗しないためにどうするか」より、「失敗した後どうやって挽回するか」を意識させ、多くの失敗を経験させてやりましょう。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫) 秋田洋和より
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