トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第5章 将来のタブー(76)
教育クリエイター 秋田洋和論集
高校入学前から大学入試のことを考えるなんて早すぎると思う
中学生活があっという間に過ぎていくように、高校の三年間も過ぎ去るのは早いものです。そしてもし、お子さんの大学進学を想定しているのであれば、大学入試のことについても少しずつ関心を高めておいたほうが得策です。
大学入試を語る際に避けて通れないのが「大学入試センター試験」です。全国一斉に五十万人もの人が受験する、日本最大規模のテストです。その影響力の大きさから、高校の入試説明会でも「センター試験」という単語がよく聞かれるものです。
「高三の秋からセンター試験対策を中心に授業を行ないます」
「センター試験レベルの問題が確実に解けるように指導していきます」
といった説明がなされ、高校側がどれほどセンター試験を意識しているかがうかがえます。高校がセンター試験を意識していればいるほど、「定期テストの問題量を多くして、処理能力を意識させる」傾向にあります。高校選びの隠されたポイントです。このように高校に入る前から重要となる「大学入試」なので、今から考えておいても早すぎることはありません。
センター試験の特徴を簡単に述べると、
「マークシートであること」「とにかくスピード勝負」
の二点につきます。マークシートであるがゆえの試験準備が必要なこともありますが、それより重大なのは後者の「スピード勝負」です。のんびりと問題文を読んでいたら、まず時間内には解き終わりません。
決して難問は出題されないが、その代わりにスピーディーな処理能力が必要とされるのがセンター試験なのです。スピード感のないのんびり型だと、センター試験には苦労するかもしれませんから、高校に入れば普段の勉強から時間を計ったりしてマイペースからの脱却を意識しておきましょう。
「学費のこともあるから国公立大に行かせたい」と考えている場合、センター試験は必須になります。しかも、五十万人の受験者に対して国公立大の定員はおよそ十万人。狭き門です。「学校のテストの成績は良くて当たり前」「苦手教科をつくらず、どの教科も満遍なくできる」の二点をクリアしておく必要はあるでしょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より