文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
マッチ売りの少女が温かい家の中を覗くようにそのレッスンをいつも覗いていた。
スタジオの中では楽しそうな笑顔でレッスン生が踊っている。
あんなに踊れたら絶対に楽しい!でも自分には到底無理!と、いつも諦めていた。
でもなぜか今日は違った。やってみてダメだったら諦めよう。そう決心し憧れの扉を開ける。
扉は思った以上に重く、部屋の中は思った以上に眩しかった。
レッスンが始まる。まずは身体がついていけない。そして振付を覚えることもできず、最後にはただ立っているだけになってしまった。踊れたら楽しい!ではなく、踊れなくて悔しい!気持ちになり終わった。
レッスン生は光る汗と満足の笑顔で「お疲れ様」と声を掛けてくれた。私は冷や汗を拭いきながら苦笑いで「お疲れ様でした」と答えるのが精いっぱいだった。
落ち込んでいる私にレッスン生が、「難しいから楽しいんだよ。簡単に出来たらつまらないでしょ。楽しまないとね」と優しくアドバイスをくれ、「このステップ、次回は出来ると良いね」と一つのステップを丁寧に教えてくれた。
次回は教えてもらったステップが出来るようになりたいと思っている。
楽しいと思える日が来るのかわからないが、もう少し続けてみよう(^-^)♪
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