文芸広場
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富弘美術館へ行ってきました。以前、富弘さんの詩を読み力づけられた事があり、この方の絵と詩が展示されている美術館へとの想いがあったのです。
穏やかな山並みの中、存在感のある美術館でした。
1970年、群馬大を卒業後中学校の教師になるが、クラブ活動の指導中に事故で頸髄を損傷、首から下の自由を失ってしまったのです。辛い闘病生活の富弘さんを支えたのは母親の献身的な介護でした。この母がいなければ、今の富弘さんはなかったでしょう。最初は筆を口にくわえ母親が紙を動かし字を書いたとの事。大変な努力をし、今の絵と詩に至ったのです。
透明感あふれる水彩画、やさしい言葉の詩、本当に調和した作品には感動しました。美術館の展示空間は円の空間で作品を包みこむようにいくつかの順路となりゆっくり、ゆったり楽しんで感激し、感涙し素晴らしいひと時でした。さすが、お母さんに対する詩が多くいかにお母さんが富弘さんにとってなくてはならない人かがうかがえます。
1981年ご結婚。奥様の詩は少ないのですが、これからは奥様の詩も多くなるでしょう。2006年6月、群馬県名誉県民となられ、車イスの生活をしながら筆を口にくわえ創作活動をし、「生きることのすばらすさ」「やさしさ」を与える作品を発表してほしいと心より願い美しい山なみに囲まれた美術館を後にしました。
母がいて 口で描くは 母子草
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