トップページ ≫ コラム ≫ 男の珈琲タイム ≫ 日本の名女将「消防法と女将 手遅れの女将作法」
コラム …男の珈琲タイム
【折々の女将たち】
名女将と呼ばれなくとも
四季折々の花のように
様々な色彩を放ちながら
生きとし生きる女将模様を綴る
【消防法と女将 手遅れの女将作法】
埼玉にも三代清流と呼ばれるものがある。本来の意味の温泉地でないだけに、清流は観光のダイヤモンドとなる。そんな清流を挟んで、二軒の豪華な料亭がつい最近まであった。女将は対照的だ。いつもフロントに着物姿で現れてにこやかに客を迎えるのが、清流と緑に映えた。しかし消防法が災いした。莫大な投資をしなければ法をクリアできない。若女将も事業に夢をもって人一倍の働き者を自負していたが、消防法と共にその地を去った。料亭はそのままの姿をとどめているが、法というものは、女将の人生まで変えてしまう魔力をもっているというのか。片や、対岸の料亭の女将はどちらかというとサービス精神やマネジメント能力に若干欠けた。頭の下げ方も決して腰からは曲げなかった。一時は宴会といえば、その料亭だったが、高姿勢がたたって客足は潮が引くように遠ざかった。経営が危うくなる一年前から、急に女将が低姿勢で一つ一つの座敷に三つ指をついてあいさつに出た。しかし、時既に遅し。全てはあとの祭だった。かつての宴の後は閑散として、清流をなでて吹いてくる風の中にある。
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