文芸広場
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その日、一輪挿しに挿した梅の花が咲いた。
その日、母の余命宣告を受けた。
毎年その梅はエアコンの風のせいか、花を咲かせず終わりを迎えていた。
でも今年は咲いたのだ。
咲かなかった花が咲いたのだ。
海老蔵の奥様、小林麻央も昨年3か月の余命宣告をうけながら、今も美しく生きている。そしてまた、春を迎えられる。
梅のように、麻央ちゃんのように、何が起きるかわからないのが人生だ。
そう、自分自身も、まわりの者も命の期限を決めてはいけないと、梅と麻央ちゃんが私に教えてくれた。
小梅
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