トップページ ≫ コラム ≫ 男の珈琲タイム ≫ 4回目の成人式を迎えた加瀬先生
コラム …男の珈琲タイム
加瀬英明先生が80歳の誕生日を迎えた。傘寿だ。先生はあいさつの中で「私は4回目の成人式を迎えることになった」と得意のジョークで会場を湧かせた。外交評論家としての加瀬先生は世界的にも名の通った有名人だ。日本を誰よりも愛している。愛国の心ほとばしる士だ。
英語は外国人よりも得意だ。だからこそブリタニカ初代編集長になった。いわゆる保守の論客で福田、中曽根内閣の特別補佐官まで務められた。著書は何百冊にも及ぶ。経歴やエピソードを書きだしたら枚挙にいとまがないから省略をお許し願おう。
私が先生に最初に出会ったのは今から約30年前だ。その頃私は自民党の改革運動に全人生を賭けていた。そういう私に先生が共鳴して下さり、やがての保守二大政党の先駆けとして「新保守連合」をつくり、代表にまでなって下さった。さまざまの曲節を経て、二大政党制が日本にできはじめた。残念ながら二大とは言い難き野党の貧しさが目立って久しいが。先生は根っからの柔軟な自由主義者だ。こころを何よりも大切にし、日本民族はこころの民だったということが著書の随所にみられる。いつも他者を許すことのできる寛大な人だ。決して一つの価値を絶対視しない。信念も信条も脱いだり着たりすることができると喝破したラフカディオ・ハーンの言葉の通りの人だ。4回目の青春を大いに謳歌していただきたい。先生の人なっこい笑顔が厳冬の夜を溶かしていた。
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