文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
一日に一度夜が来るのはよい
二時間毎では早過ぎ二日毎では長すぎる
今日も夜が来てよかった
今日のことは今日で終れり 明日のことは明日が思い煩う
キリストは人の心のキャパシティを知っていた
夜はみんなが帰った後で来る
夜は戸締まりをした後で来る
夜は一人になってから来る
昼の空は太陽が独り占めしているので
太陽がいない夜空は真っ暗で空っぽになる
それで留守番に家来の月や星が出るのだとおもう
月は満月のとき提灯より役に立つが比較にならない
泥棒の道案内がすむと廃墟など眺めている
星はさらに役にたたない
夜走る船の案内程度で満天の星空でさえ足元が見えない
時折星に祈る人もいるが星はあまりに遠い
お返事が届くのはその人がいなくなってからだ
そんな夜が好きな花がある
目だけ光らせている夜行性の動物がいる
夜は諸々の音が消えるとかすかな声が聞こえてくる
夜は 夢の世界がおりてくる時
夢の中では何でもできる
夢の中で あなたは花 あなたは虹
私は雲 私は竜 そして誰もが星屑
この世界は一三八億年前に生れた夢である
昨日の世界はどこにでもいける
ただ まだ来ていない明日の世界は定かではない
夢の中でも出来ないことがある
夢の中で逢った人を連れて帰ること 小石を一ケ持ち帰ること
この世界は 夢の中の夢 いまは 何度目の夢かな
大畑 ヨシオ
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