文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
蝉は死に場所を選ばない
道端でも屋根の上 何処でも何時でも
生きるの大変 死ぬのは簡単
トリモチで捕らえられる時もある
飛んでいる最中に鳥に喰れる時もある
今朝も散歩道にヒグラシが仰向けで死んでいた
セミには個々の名はないので墓碑はいらない
幽体離脱したセミは暫く樹に止まり
自分であった抜け殻を見ている
まもなく神輿のように蟻に牽かれて行くのを見て安堵する
土の中には初対面の微生物が次々と現れる
それぞれの分担作業で手も足も羽もみな元の素材に帰る
自分が無くなると明るい月がでる
月が光を増すと様々な記憶が蘇る
青い空に浮かんでいた白い雲
美しいもの 懐かしいもの 本当のこと
みんなそこにあった気がする
土の中にいた記憶もある
みんな無事でいる哉
覚えているカナ
寂しくはないのカナ
もう誰もいないのカナ
カナカナカナ
哉哉哉哉哉
山上村人
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