トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第4章 高校入試のタブー(61)
教育クリエイター 秋田洋和論集
絶対に○○高校に合格してもらわないと困る、と考えている
絶対に公立高校に進学してもらわないと困る。
わが家は代々○○高校出身だから。
大学進学のことを考えると、△△高校なんかじゃダメよ。
など、その理由はさまざまですが、お子さんの高校受験が近づくにつれてこんな言葉を口にする親御さんが増えてくるものです。
また、たとえ親が口に出さなかったとしても、中学生は「家庭の状況(この場合とくに経済状況)を察する」ことができる年齢です。彼らにとって初めての「人生の選択」となる高校受験、いろいろと悩むことがあるかもしれません。
子どもがいろいろな制約を鑑みて受験校の選択で迷っている場合、親が最も気をつけなければならないことは、高校の悪口を一切言わないことです。経済的事情で公立高校しか行けない場合には、「確実に合格するために自分の実力よりも低い高校を選択する」こともあるでしょう。真面目に勉強を続けていればいるほど、本当は当人だってチャレンジしたいはず。そんなときにかけてやりたい言葉は、
「選んだ高校は、きっとあなたに向いている」
という前向きなものであってほしいのです。
「絶対に○○高校じゃないと」というお母さんには、
「受験に絶対はない」
とお伝えしなければなりません。万が一にもその高校に合格できなかったとき、本人が前向きな高校生活を送れなくなってしまうこと(不本意入学)は、皆さんの想像よりずっと多いものです。
高校の悪口を言うことは、後々無用なトラブルを招くだけなのです。
高校受験は「受かったら勝ち」の世界ではありません。その瞬間では泣いたり笑ったりしますが、誰にでも必ず「その後の高校生活」が待っています。そこまで視野に入れて、受験生を応援してください。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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