文芸広場
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何もない冬の丘の上に
今朝は灰色の幕が上り
久しぶりに青空がのぞいている
このステージには時折り
バードウオッチングの者なら誰でも
息をのむ色鮮やかな野鳥が横切り
様々な形の雲が現れる
やがて日が暮れると豪華な夕焼けが見られる
そして夜の帳が下りれば
ナレーションなしで朝まで太古からの星座が登場する
そんな夜空を峠で明け方まで
一人で観測している人がいる
彗星観測にとりつかれた方である
獣道でそんなことをしている人間に訪れるのは
夜行性のスナネズミやクマである
その星空を観測していた人がつぶやいた
星空には音楽がある!
それはバッハの協奏曲第3番に似ているという
観客がいない冬季にも
月に一度豪華な満月の宴がある
何もない冬の丘がある
春には青い芽が出て様々な野草が咲く
観客は時折り犬をつれた私が一人
立ち止まり 感嘆している
山上 村人
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