文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
一雨ごとになんとなく空気が緩んできた。それでも風はまだ冷たい。
家の沈丁花が咲き始めた。うーん、何ともいえない香り。毎年この香りを待っている。
そう、春の囁き。
人はそれぞれに春の兆しを感じる。梅、椿、未だへたくそな鶯の歌、花粉、春一番。
桜の堅いつぼみが少し赤みをおびてきた。桜吹雪ももうすぐ。
何年か前の冬、主人が肺炎で入院し医師にご家族は?と言われた。
今年は一緒に桜が見られるのかしらと、悲しい気持ちになった。幸いそれから何回?!
桜のころになると、また春を迎えられたことに感謝する。
年齢がふえる誕生日は最近あまりうれしくないけれど、春は何度重なってもよい。
春はなにかウキウキする。
五嶋 立子
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