トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 我がまち発見映像塾 映像作品発表会高い充実度、多彩な視点 コバトンTHEムービーでも公開
教育クリエイター 秋田洋和論集
埼玉県と市民映像フォーラムの協働事業としてスタートした「我がまち発見映像塾」の作品発表会が、11日、SKIPシティ彩の国ビジュアルプラザで開催された。
映像塾は、最終的な目的をまちづくりにおき、映像を通じて地域の良さや問題点を発信する基本的な能力を身につけられるよう企画されたもの。カメラに興味はあるけれども撮影方法が分からない、運動会程度の撮影しか経験のない人たちを対象にした初級講座(県内6会場)と、映像情報を発信するイロハを本格的に学ぶ中級講座「めざせ!市民映像記者への道」(県内3会場)を10月から12月にかけて開催した。
“市民映像記者を目指せ!”
http://www.qualitysaitama.com/?p=4248
10代から70代までの男女計91人が講座に参加した。このうち27人が参加して深谷、飯能日高、志木の3会場で行われた中級講座では、参加者らがチームに分かれ、まちおこし、まち再発見を目的に人間ドキュメンタリー、観光、情報(ニュース)の3テーマで作品制作に挑戦した。
今回の発表会で上映されたのは、中級講座で制作された全14作品が上映。映像初挑戦の人たちが手探りからスタートした作品制作とはいえ、予想以上に見応えのある作品が勢揃いした。
鳩山町の生ゴミ減量作戦をレポートした作品や「坊ちゃん」のモデルとなったとされる弘中又一の熊谷滞在を描いた歴史ドキュメンタリー、耕作放棄地という地域の問題に広角的視点から取り組んだドキュメンタリー作品などをはじめ、コミカル作品、郷愁や熱気を伝える観光作品など多様なラインナップとなった。それぞれの作品は5分程度であるが、14作品の充実度は聴衆を充分満足させるものに仕上がっていた。
市民映像フォーラムの松下明正理事長は「3日間というタイトなスケジュールの中で作品のテーマづくりから撮影まで一つの作品を創り上げた。撮ることの楽しみ、まとめ上げる苦しみ、そして後で
見る楽しみ。参加者は、この3つの楽しみ、苦しみを味わうことができたと思います」という。
「今まで地元のことをあまり知りませんでした。中級講座に参加してから意識的に自分の周囲に目を向けるようになったのです。ビデオカメラを持ってまちに出ると、いろいろな気づきがありました」と語るのは、参加者の一人、大川典巨さんだ。
今回制作・発表された14作品は、SKIPシティチャンネル内の、地域の魅力発信サイト「コバトンTHEムービー」で15日より随時配信される。松下さんは「作品が外に向けて発信されることで、製作者にはより高い責任が生まれます」という。制作した作品の発表チャンネルがあるということで、今後より映像制作が磨かれていくことになるだろう。
http://www.skipcity.jp/channel/
制作された14作品は以下の通り。
【ドキュメンタリー作品】
『まちの景色が変わる〜コミュニティレストラン「ここほっと」〜』一瀬要 廣川アユミ
『我輩は「ぼっちゃん」である〜天才先生の熊谷滞在記〜』佐竹明彦
『中山道深谷宿〜よみがえれ!シネマの灯〜』村岡豊 大塚忠雄 伊東孝
『赤い農地 黄色い農地〜わがまちの耕作放棄地〜』松本浩一
【観光作品】
『晩秋の喜多院』加藤公堂
『高麗の里に響き』住田勝
『本庄まつり』田中学
『第9回坂戸よさこい』松本陽祐
【情報(ニュース)】
『奥の山古墳にロマンを求めて』植田良一
『鳩山町「クンタクン」生ゴミ減量作戦』大川典巨
『武蔵野の秋を歩く 坂戸ウォーク』巽健 松本陽祐
『生きている古民家〜旧板東家住宅 みぬまくらしっく館〜』藤井千和子 北爪和子 蓜島正樹
『たっぷり どっぷり(和菓子新島田屋)』加藤実生 加藤良夢
『狛犬 さん態』加藤栄子 加藤良夢