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コラム …男の珈琲タイム
選挙の投票はいつも仕方なしに行っている。
私の人生はいつも選挙に取り囲まれてきたからだ。自分でも立候補して、多くの人を巻き込み迷惑をかけてきたし、他の人を応援するために、それこそ何千何万人の人達に頭を下げてきた。そのたびに何か形容のしようがない矛盾を感じてきた。どうして、こんなに人様に頭を下げなくてはいけないんだろう。でも、頭を下げることは人生の大きな修行なんだと、そのたびに選挙と自分に折合いをつけてきた。
理屈はいつも後からついてくるものだ。選挙ありて民主主義だ。しかし、いつもからだはうらはらに重いのは何故だろう。行きつきの飲み屋に行って、「マスター、選挙行ってくれた!?」「あっ!すいません。自分は朝から仕込みで行けなかったんで」「なんだ・・・そうか」肩を落とす私に「でもね、その分友達やアルバイトにはよおく頼んできましたよ」とマスターが私を励まし、「だんな、今日はね、初ガツオのいいのが入ってますよ。俺のサービスです」と威勢よく言った。「いい人だな、この人・・・」私は心で言った。旬のカツオは美味だった。日本酒の杯を独りかたむけながら、「いつになっても旬の人生を歩もう!」私はしばし選挙を忘れて人生をかみしめていた。
(鹿島 修太)
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