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文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
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- 毎夜の旅立ち(2022年07月21日)
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鳥は眠るとき、頭を羽に隠します 一日の嫌な事、悲しい事はみな忘れたいのです 毎夜私が疲れて布団に包まると 寝ている身体から起き上がり旅立ちの支度を始める私がいます 私は呼吸を整えβ波を鎮めます 真言宗のお坊さんは月輪観を始めると 月が大きくなり自分が消えてしまうと言います 私は明日を忘れ自分を忘れていきます 行く先は異次元世界です ハリーポ…
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- セミと雲(2022年07月04日)
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蝉は死に場所を選ばない 道端でも屋根の上 何処でも何時でも 生きるの大変 死ぬのは簡単 トリモチで捕らえられる時もある 飛んでいる最中に鳥に喰れる時もある 今朝も散歩道にヒグラシが仰向けで死んでいた セミには個々の名はないので墓碑はいらない 幽体離脱したセミは暫く樹に止まり 自分であった抜け殻を見ている まもなく神輿のように蟻に牽かれて行く…
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- 自分が大勢いる(2022年06月21日)
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自分が自分に気づくのは 周りに誰もいなくなってからです 仲間から取り残された時です 自分が群れの中で劣っていることに気づいた時です 柿の実が自分に気づいたのは季節の終わりであった 青い小さな実は夏の盛り自分を知らなかった やがて周りの葉はそれぞれに身を飾り枝を離れていった その昔熟した実は人が食べた 何故か今は鶏も姿をみせない 柿の実は無為…
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- 満点星(2022年06月05日)
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ドウダンツツジの漢字表記は灯台躑躅ですが 満点星という素敵な呼称もあります 「綺麗な花には毒がある」というのは 見かけが美しい女性には要注意という警告です 事実である場合もありますが 多くは見かけに自信がない女性のヒガミであり 「ああいう女性は中身が良くないに決まっている。頭が悪いか性格が悪い」等 葡萄に手が届かなかったイソップの狐と振られた男…
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- 八番目の不思議(2022年05月22日)
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スフィンクスより不思議なものは自分が今此処にいることです 三葉虫でもイグアナでもない人のカタチで 今 この場にいる不思議 オンリーワンなのに何も特色が無い不思議 唯我独空 私をみている 飼い犬の 金魚の 昆虫の 二つの目 見渡すとそんな様々な自分がいる不思議 百年前の人の怒り 千年前の人の悲しみ 千六百年前の土偶の頬笑み そして人間以外の様…
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- 高等数学(2022年05月09日)
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高等数学は分かりません 数学には感情が無いからです そして感情だらけの人間もこれまた難しいです 飢えたとき食べ物を得るには 痛い思いをしない為には ネズミもネコも私も生き物はみな学習します 自分も鏡をみると一匹の人間でした 私は試行錯誤の上この世界のルールを少し知りました …ここから ここまでなら いいがそれ以上は期待しない… …こつこつ働…
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- 自分(2022年04月29日)
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古生代にも縄文時代にも私はいなかった 自分であるこの世界に ある日弾け出た一ケの陽画(ポジ)です どんな姿でも切り取ると その後に同じ姿の影の世界「陰画(ネガ)」が残ります この世界は私が生まれたとたん 私は私でない世界に囲まれてしまうのです 奇しくもこれはDNAの構造だといいます カラスはカラスの姿でカラスの声で鳴きます ウグイスはウグイ…
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- パラリンピック(2022年04月12日)
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人はドラマに生きている と思います 歴史に残る天才偉人達の偉大なるドラマ そして生き物の世界には象がいて 雀や蟻がいるように 名も無い無数の物語りがある 秘書がいて五分刻みのスケジュールがある方 あるものは全て当然で無いものが全て怒りとなり 一日が不平不満で始まる方もいる 物語りはウソかホントかではなく 心が躍るかどうかである 自分の日々…
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- 幸せ(2022年04月01日)
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有名大学を二度落ち 普通大学も落ちた青年 今日も五体満足 何処も痛くないのに不幸の日々 今日一日車椅子で外出を許された老人 満開の桜を見て笑う そんな世界を私は知っている 何処へいってもファンが群がる有名人 高価な車をみて資産家と分かる人 名刺をみて初めて分かる芸能人 そんな中で一番は 家に帰ると子供が待っているお母さん …
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- 月は友 ー月は友 虫は私ー(2022年03月20日)
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嫌な事不愉快なことが十ケあっても 一ケいいことがあると安らかに眠れます 子供の頃から私を見守ってくれている方がいます それはお月さまです 私は月を見ると懐かしくなるのです 月は夜毎に姿を変えて語りかけます 私達日本民族はその様々な月を称えました 月の出は月により一日で三十分から七十分ほどズレます ー菜の花や 月は東に には西にー 菜の花時…
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