トップページ ≫ 文芸広場 ≫ 【うっすらとネタバレ】埼玉タラレバ中年女子の胸をえぐる!~映画『ラ・ラ・ランド』
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ラストシーンでは背中を震わせて泣いた。切なくて痛かった。ネタバレになってしまうので、詳しくは書かないが、このラストの感じ方は本当にひとそれぞれだと思う。テレビでは、ドラマ『東京タラレバ娘』が人気だったが、自分の思考回路に「ああすればよかった」「こうすればよかった」というタラレバが噴出することがある者にとっては、あの映画は劇薬ではないだろうか。わたしは娘と表現される年代はとうに過ぎた、言いかえれば、「埼玉タラレバ中年女子」である。何となく「女子」を付けてしまうところも我ながら笑える。タラレバ中年女子には、この映画はとにかく痛かった。帰宅してからも、映画のテーマ音楽が頭の中でぐるぐるしながら、放心状態が続いた。
映画は夢を追うふたり、セブとミアのラブストーリーである。ミュージカル映画だが、ずっと歌ばかりという訳でもなく、ミュージカル部分の頻度が自然で鑑賞しやすかった。冒頭の高速道路上での歌とダンスシーンは、一気に世界に引き込まれる。音楽って本当に素晴らしい!そう思わせてくれるシーンだ。
セブとミアが高台で、眼下に広がる夜景を背景にタップダンスを踊るシーンでは、ミアが履いていた靴を脱いでカバンからタップシューズを出して履きかえて踊る。ちょっとした小ネタにクスッと笑える。たくさんの要素が映画に盛り込まれているので、複数回観たくなる映画だ。
音楽を楽しむもよし、甘いラブストーリー部分を楽しむもよし、切なさに涙するもよし。映画をどう観るかなんて、観る側の自由だ。ちなみに、わが家の中学生女子は友だちと観たが、ラストが切なくて重いと言っていた。
ひとから感想を聴いてみたくなる『ラ・ラ・ランド』。あなたはどう観る?
檀ままこ
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