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新着記事
- 涙の法政校友会(2014年05月04日)
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「校友会」という響きに反応して、自身の卒業した学校、学生時代に思いを馳せて入会した。卒業してから30年近く経ってからだ。新社会人として世間に揉まれながら、母校の野球、駅伝、ラグビー、フットボールなどスポーツ大会が放映されていても特に関心を寄せていなかった。卒業してからの仕事が人生とかみ合わず、自分自身の社会的立場を卑屈に思い、同窓会に出席出来なかった。年を重…
- 離婚と寿司屋のカウンター(2014年04月28日)
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寿司屋のカウンターに座ると何とも言えぬ気分になるのは何故だろう。 ふうっと何かが身体の中から抜けていって、安心感と充実感が身体の中に逆流してきて幸せな気分に浸る。安倍さんやオバマさんはどんな気分だったのだろうか。おそらく、私のような安心感や幸福感はまったく無かったにちがいない。まあ、そんなことはどうでもよい。立場も住む世界もちがうのだからあたりまえだ。 …
- 行田忍城の忍者の末裔と私(2014年04月11日)
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2014年本屋大賞は和田竜氏の「村上海賊の娘」に決定した。 全国の書店員さんが一番売りたい本として選ばれるのが本屋大賞だから、いまや、芥川賞や直木賞をもらうより、作家への近道だそうだ。現実的に価値のある賞なのだろう。 私が何故この賞に注目し、なおかつ作家の和田竜さんに興味を抱いているかというと、和田氏は埼玉行田の忍城の攻防をつづった“のぼうの城”で…
- 大雪と賢治(2014年02月12日)
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大雪。私の心は賢治のふる里、花巻に飛んでいく。 「世界でお星さまが一番近いのが花巻です」。花巻からさいたまに引っ越ししてきた小学生が私に言った。 そういえば花巻に舞い散る雪にはみんな雪の精がひそんでいる。というより雪そのものが雪の精といっていい。 島崎藤村は「雪の純白は名状しがたい冬の焔」と表現したそうだが、私には賢治の魂のように思えた。賢治の魂…
- 遠くに『風立ちぬ』の世界を見る(2014年02月11日)
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2月8日は全国的に雪と風による大荒れの天気で、埼玉県でも積雪が熊谷市で43cm、秩父市で48cmになるなど記録的な大雪に見舞われた。翌日は晴れて、冠雪した遠くの山々がまぶしいくらいだった。住んでいる集合住宅が西向きなので、秩父、多摩の連峰は眼前に迫るような感じだ。視線を右にずらしていくと、まっ白な浅間山の威容が目を引く。他の山に比べてはるかに遠くだが、標高…
- 許すことこそ(2014年01月21日)
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どうしてもわからない言葉があった。 10年前頃のある立候補者のポスターのキャッチに「許さない!」と書かれていた。 政治のことだから仕方ないかとはじめはあまり考えなかった。しかし、そのポスターの主があまりにも狭量な方、というよりその言動が人間としての寛容さに欠けていたので、やはり「許さない」は、どこかで血のついた槍の穂先のように冷酷な言葉におもえて辛かった…
- プロの定義と政治家(2013年12月29日)
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長い間、私は「プロとは何か?」をテーマとして追い求めてきた。それは、政治家という種族があまりにもプロという概念から程遠いところでうごめいている実態を知りつくしてきたからだ。 まず、政治に対する信念の欠如、政治とは何かという基本的哲学の欠如、さらに人間社会への洞察力の乏しさが如何ともし難いことだからだ。 この埼玉で新しく国会議員に就任した人達も、一体自分は…
- 柚子の話(2013年12月12日)
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私の50年来の知己の裏山には、柚がたわわになっている。みな無農薬で大ぶり。 人様に差し上げると決まって喜ばれる。風呂にも安心して入れられる。風邪もひきにくい。ジャムもこれまた美味。その他いろいろな調理の方法が有って喜ばれるのだろう。 その50年来の知己は、かつての名映画監督松山善三、高峰秀子夫妻とも親交があって、何十年も柚を通しての交際だった。御二人はこ…
- 文章を書くという事(2013年12月08日)
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文章を書く、なかなか難儀です。 まず出だしの一言が決まらない。また頭の中には様々なイメージが湧いてきていても、それをうまくまとめ切れない。 大なり小なり多くの方々が同じような経験をお持ちの事でしょう。 しまいにはおっくうになってしまい止めてしまった事すらあるかもしれません。 それでも尚、書く事はとても素晴らしいものです。 泉のように湧き出るアイ…
- 荒城の月と元政治家(2013年12月05日)
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私と多少なりとも親交があった政治家が居を退ちのいた。政治家といっても議員という肩書が有ったからあえて政治家と書いたまでだ。と東北出身の彼は東北人独特の人間味があった。 しかし何処かに東北の寂しい空のようなものが、いつも身体や言葉使いから消えなかった。人を信じやすかったが誰とも長くは交友が続かなかった。田舎出の学技秀才だった彼はいつも腹の底では人を小馬鹿に…