トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第2章 生活習慣のタブー(14)
教育クリエイター 秋田洋和論集
子どもが自室で勉強しているとき、のんびりテレビを見ている
中学生が部活動や塾で疲れて帰宅し、お風呂と食事をすませた頃、おそらく他の家族はだんらんの時間でしょう。しかしみんなが楽しくテレビを見ているなか、自分から勉強を始められる意思の強い中学生は、それほど多くありません。
勉強を始めなければならないのに踏ん切りがつかず、家族が楽しく見ているテレビをダラダラと見つづけてしまう。しびれをきらした家族に、
「いい加減に勉強を始めなさい!」
と怒られ、テレビをチラチラ名残惜しそうに見ながら部屋へ向かう。そんな子どもの姿が目に浮かびます。
子どもの立場で考えてみれば、これでは前向きに「勉強を頑張ろう!」という気持ちにはなりません。
「みんなは楽しそうにテレビを見ているのに、どうして自分だけ勉強なんだろう。みんなずるい!」
という主張が登場してもおかしくはありません。とくに受験期にさしかかると、「自分だけ勉強しなければならない」という状況がイライラやストレスの原因になってしまうようです。
そこで、子どもが気持ちよく勉強に向かえるような演出を家庭で心がけてみてください。たとえば「夕食時・夕食後にはテレビをつけない」「見るとしてもニュースにしてバラエティは見ない」などのルールをつくります。
子どもが部屋に行ってからテレビをつける
だけでも、その気遣いは子どもに伝わるはずです。
また、食後には家族が新聞なり本なりをそれぞれ読む習慣を付けることも、子どもがリビングから離れていくきっかけにはなるものです。
弟や妹がいてテレビを見たがる場合には、「別の部屋で見せる」「勉強部屋まで聞こえるような大きな笑い声を控える」程度の注意はしておきましょう。必要以上に気を遣う必要はありませんが、気持ちよく自室に向かわせてやりたいものです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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