トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第2章 生活習慣のタブー(16)
教育クリエイター 秋田洋和論集
うちの子はとにかく忙しいので、家の手伝いは何もさせていない
子どもが勉強に部活動にと忙しい毎日を送っているからといって、親が身の回りの世話を何でもやってしまっていませんか。家庭の習慣として避けておきたいのは、
勉強して良い成績さえ取れていれば、後は何もしなくていい
部活がハードなので、疲れて帰ってきたら上げ膳据え膳で当たり前
といった、子どもを“おこちゃま”扱いをすることです。
最近は、むしろ親のほうから子どものマネージャー役を買って出て、なんでもやってあげてしまう親子関係をつくっている場合もありますが、そこまで子どもを特別扱いする必要を私は感じません。
どんなに忙しい日々を送っていようとも、食器のあと片づけや風呂洗い程度の役割は子どもに課すべきでしょう。おこちゃま扱いの関係がいつまでも続くようだと、彼らは毎日「サービスの行き届いたホテルに連泊している」のと同じで、面倒なことは他人がやってくれることに慣れきってしまいます。
子育ての目標は、やがて子どもが自立することです。
彼らの今後の人生には「一から百まで自分で考え、実行し、後始末する」ことが必要になるのです。いつまでも親が子どものマネージャー役を続けることはできません。たかが家の手伝いかもしれませんが、そこから「まだ子どもなんだから、なんでもやってあげるわ」というお母さんの考えが透けて見えると、子どもたちはそれに甘えきってしまうか、あるいは「子ども扱いするな」と反発するか、いずれにしてもいい影響は与えません。自分のことは自分でやらせることができる今のうちに、おこちゃま扱いは早くやめてください。
とくに受験やテスト勉強を控えた時期は、「勉強に集中できるよう、それ以外のことは私が」と、親が全部引き受けているケースが目立ちます。しかし社会に出れば、忙しいとか、他にやることがあるからというのは、何の言い訳にもなりません。
ですから中高生の間に、
限られた時間をどれだけ有効に使って、自分のやるべきことをこなすか
をトレーニングするべきなのです。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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