社会
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現在の超低金利のもとでは、お金を銀行に預けても利息はほとんど付かず、
配当目当てに株を買っても値下がりリスクが付きまとう。貴金属や外国債券は
おもしろそうだが、購入手続きが面倒くさい。お金の運用先選びで頭を痛める
人は多い。
そういう人たちにとって、ETF(上場投資信託)はなかなか都合のよい投資
対象と言えそうだ。投資信託といっても、銀行や郵便局、証券会社の店頭で販
売している一般的な投資信託とはかなり違う。株と同様に証券会社経由でリア
ルタイムで売買できる。株価指数や商品相場に連動する仕組みになっている。
日経平均などの平均株価、銀行とか電機とかの業種別株価、外国株価や外国債
券の指数にそれぞれ連動するものから、金や銀などの貴金属価格、原油や穀物
の相場に連動するものまで、種類も多彩になりつつある。貴金属価格連動型の
ETFでは、その分の貴金属を倉庫に保管して現物の裏付けを持たせているタイ
プもあり、現物の金投資と何ら変わりない。
6月時点で119銘柄が上場されていて、価格は新聞の株式欄に載っている。
4月には、日経平均とTOPIX(東証株価指数)のそれぞれ2倍の値動きをする
ものや、両指数と逆の値動きをするもの(指数が下がるとETF価格は上昇する)
が登場した。後者は信用取引のカラ売りと同じ投資法だが、カラ売りに抵抗感が
ある人でもETFの「買い」という形で入って行けるのがミソだ。
ETFは一般の投資信託に比べ、少額投資が可能で(1万円以下のも多い)、売
買手数料や信託報酬が桁違いに安い。投信は諸経費がかかって儲けにくいと言わ
れるから、これは大きなメリットだ。
よいことずくめのようだが、難は個々のETFの情報を投資家が得にくいこと。
先日、最も多くのETFを手掛けている野村アセットマネジメントを訪ねたが、顧
客用資料は作っていなかった。すぐ隣の野村証券本店に行っても、簡単なETF一
覧表しかもらえなかった。日経平均やTOPIXに連動するタイプなら資料はいらな
いが、外国株や外国債券、商品相場などにからむものは資料なしでは不安だ。証券
会社にとってはあまり儲けにならない商品だからか、と疑いたくなる。
最近にわかに注目を集め始めたETFだけに、さらに魅力的な品揃えと、投資家へ
のていねいな情報提供が求められよう。
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