トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 高校に入る前に親がしてはいけない82のこと 第5章 将来のタブー(81)
教育クリエイター 秋田洋和論集
グローバル化が進んでも日本から出なければ大丈夫、と思っている
「グローバル化」という言葉がニュースなどでよく飛び交っています。
少子高齢化の日本国内だけで商売していては先細りになるいっぽうだから、
世界中を相手に商売をしていこう!
という企業が増えています。その結果、日本企業であっても「世界中で働ける社員」が必要になります。
こんな話を中学生にすると、「いいよ、ぼくは一生日本から出ないから。日本だけで商売をする会社を探すから」と言いはじめるものです。そんな子どもたちに私は、
「日本から出なくても、グローバル化の影響はある」と話しています。
たとえ世界中を相手にする企業に就職しなかったとしても、自分が就職した企業が「外国資本に買収される」可能性があります。地方にあろうと規模が小さかろうと、よい技術や競争力をもっていれば、ある日突然、社長や上司が外国人になることは、これからの時代には充分あり得ます。
また、北海道ニセコ地区のように「世界に誇れる観光資源」をもっている地域は、街をあげて外国人観光客の誘致に乗り出しています。土産物屋の店員さんも公務員にとっても、決して他人事の話ではないのです。
そのうえで求められるのは主体性・創造力といった「自分で考える力」です。
たとえば「時間を守る」という習慣があいまいな国の人とやりとりをすれば、どうなるでしょう。「時間を守ってよ!」と日本の常識を押し付けてもうまくいくはずがありません。自分だけ我慢するのか、初めから時間を早めに設定すればよいのかなど、自分で考え、臨機応変に対応することが必要になります。
「グローバル化」とは日本人が世界に出ていくことだけを意味するのではありません。世界からやってくる人と、コミュニケーションをとる必要が出てくるのです。どのように会話や交渉をするべきか、ニュースなどを機会に、家庭で話題にしておきましょう。
「高校に入る前に親がしてはいけない82のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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