文芸広場
俳句・詩・小説・エッセイ等あなたの想いや作品をお寄せください。
ある日あるところで誰かが殺される
状況判断、アリバイなし、犯人らしいものが浮上する
やがてほぼ決り、というところで名刑事登場
名刑事の嗅覚がまさかの人物をクローズアップする
悪徳非道のワルを逮捕するのはドラマとして見られます
水戸黄門のロングランはその庶民の要望である(黄門が通り過ぎれば元どおり)
移民出身のコロンボ刑事が摘発するのは上流階級の知能犯でこれは面白い
ところが和製の刑事モノは違います
上司にはバカで権力志向者がいます(本当だからでしょうか?)
主人公のアウトサイダーの刑事の代表は杉下右京、高学歴です
TV局が作者に書かせるストーリーは普通の人間を
どこまで追い詰めたらコロシをするかという好奇心の私小説です
コロンボ刑事はエリートの権力者を摘発しますが
和製番組の真犯人は普通の(普通以上の)庶民が真犯人です
そのような人間がなぜ大罪を犯したか
その悲惨な経過が克明に語られる
そんな悲惨、過酷、屈辱的な状況に置かれて、それでも罪を犯さない人がいるだろうか?と思います
「いいじゃないの。いまさら。それより悪いやつがこの世にはいっぱいいるぞ」
見逃してやれ!茶の間でビールを飲みなが叫ぶ
「理由の如何を問わず殺人は殺人だ。出頭して罪を贖いなさい」
と録音テープのように杉下右京がリピートします
一件落着後、和製の刑事モノは何故か仲間同士でじゃれあう一幕がある
ところで刑事さん、いかなる状況とは言え一人の殺人は許せないが
大量殺人はよいのだろうか?
自然災害は一度に大量殺人をする
それだけで十分と思うのにどの国もパレードつきの軍隊がある。
この世界でコロシはザラ。戦闘機 軍艦 ミサイル 全てコロシの道具である。
ローマのコロシアムではキリスト教徒をライオンに喰わせたり、奴隷剣闘士に殺し合いをさせた
庶民はそれを弁当持ちでいそいそ見物に出かけたのだ
自分に関係のない不幸やコロシが娯楽なのは昔から続いている
大畑 ヨシオ
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