トップページ ≫ 教育クリエイター 秋田洋和論集 ≫ 中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと 第4章 中学校生活のタブー (66)
教育クリエイター 秋田洋和論集
遊びは一切させず、勉強を強要している
ゲームや携帯電話、インターネットなどは、大人でもつい時が経つのを忘れて熱中してしまうことがあります。ましてや子どもはなおさらでしょうから、時間を浪費し、成績が下がることは確実です。
ですから、あまりにも勉強しない子どもに業を煮やして「ゲームを取り上げた」ことのあるお母さんは多いことでしょう。でも、そんなことをしたところで、大半の子どもは勉強を始めようとはしません。なぜなら、子どもの気持ちは「ゲームがしたい」というよりも「勉強したくない」のほうが強いのであって、ゲームを取り上げられたら他のことを始めるだけだからです。
そんな心境の子どもを無理やり机に向かわせると、彼らはどんな行動をとり始めるでしょうか。まったく集中せず、女子なら丁寧に枝毛のチェックを始めたり爪先を確認し始めることでしょう。いつも以上に色を使ってカラフルなノートを作ることを始めて、とにかく時間が経つのを待つかもしれません。
男子だと、消しゴムのかすを丁寧に丸め、ひきだしにしまうことでしょう。
このような時間のつぶし方を覚えてしまうと、彼らには多くの悪影響が及びます。
そのなかでも、
「勉強=自分の自由時間を奪うもの」と認識してしまう
ことが大問題で、英語が苦手、数字が嫌い、といったレベルではなく、
勉強そのものに興味をもたなくなってしまう
可能性も否定できません。
勉強は、小学校の内容だろうと中学校の内容だろうと、「楽しい」と思えなければ続けられません。子どものゲームを取り上げる前に、95ページでご紹介した三つの演出法を使うなどして、
「勉強って楽しいものだよ」
と伝える工夫や演出も考えてみませんか。
「中学校に入る前に親がしてはいけない80のこと」(PHP文庫)秋田洋和より
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