トップページ ≫ 社会 ≫ 盛況!論語と算盤塾安岡正泰氏(安岡正篤氏の次男)の熱弁に200人集まる!
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日本近代経済の礎を築いた深谷市出身の実業家・渋沢栄一氏の精神を学ぼうと毎年行なわれる「論語と算盤」塾が、平成25年2月18日(月)午後6時から新都心ビジネス交流プラザにて開催された。
平成19年より開催し、第11回を迎える本塾は毎回好評で、今回も定員80名をはるかに超える200名の人々が集まり、会場は熱気に包まれた。
元号「平成」の考案者として知られ、昭和の碩学と仰がれた東洋史家・安岡正篤の次男で、嵐山町にある公益財団法人郷学研修所・安岡記念館理事長の安岡正泰氏が講師を務めた。
まず始めに、埼玉県知事上田清司氏からのメッセージを埼玉県産業労働部副部長・立川吉朗氏が「本塾が渋沢栄一氏の精神を引き継ぐ県内事業として大きく飛躍し、埼玉から日本の再生へのヒントを発信することを期待している」と代読した。
正泰氏は、安岡教学を継承する自分が「古典に学ぶ人生の生き方~人間としてあるべき姿から経済を考える」と題し講演した。
講義の主たるものは、日本にとって景気回復は焦眉の急であるが、景気が回復すれば誰もが幸福になれるのかが問われていると訴えた。
企業の倒産、家庭崩壊原因は、外的ものだけではなく、人間の生き様に問題があるのだと強く語った。
また、すべての出会いに感謝し、縁を大切にすることが何より大切なことであると述べた。
今の若者達が切れやすく、他人の事を全く考えない自己主義であるのは、御先祖様を敬う気持ちを持っていないからだと正泰氏はいう。
一生懸命生きた御先祖様がいるからこそ、今の自分がここにあり、生かされているのだということを忘れてはならない。そして日本の歴史を学んだ上で、正しい日本人の心を持った世界に通じる国際人へと成長させていくのが、今を生きる我々の役目なのだと強く訴えた。
父正篤氏を心から尊敬し、その思いを継承する正泰氏の講演は、今の日本に必要な人間と人間とのコミュニケーションや、先祖への感謝、そして日本の歴史をもう一度深く考えさせられるものであった。
「歴史あっての日本」「先祖あっての自分」の考え方こそが、渋沢栄一氏の説いた「論語と算盤」の精神である。
最後に正泰氏は、「今日の私の講義は、資料とはだいぶかけ離れてしまいましたが、各自で考えてください。なぜなら人間とは生きるために考える事が大切だからです」と述べ、会場を笑わせると同時に拍手で埋め尽くされ、幕を閉じた。
今後の安岡正泰氏の活躍に大いに期待が高まる。
≪安岡正泰氏プロフィール≫
公益財団法人郷学研究所・安岡正篤記念館 理事長。
安岡正篤氏の次男。
早稲田大学卒業後、日本通運入社。平成3年常務取締役、平成7年退任。
平成11年から現職に就く。
主な著書 「為政三部書に学ぶ」「安岡正篤一日一言」
(馬渕 凛子)
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