社会
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日本人の美徳は、あれだけ菅さんを批判していたメデイアも、退陣となるとよくやったという雰囲気になるということかもしれない。小泉環境大臣は退陣について涙するし、美しい民族でもある。
しかし、菅さんによって「安心・安全・全力」という言葉がとても軽んじてしまったことも事実。最後のぶらさがり会見も「新型コロナウイルスにエネルギーに傾注するために総裁選には不出馬」というお門違いの珍論を発し、辞めてよかったという国民の数は少なくないはずだ。コロナ対策最優先という言葉のマジックにだまされてはいけない。岸田総裁候補の記者会見から、まさに風雲急の永田町。朝と夜。夜から朝にかけて大きな動きが日々あったが、菅さんの打つ手はすべて裏目になったのだ。解散総選挙、総裁選先送り、党役員人事一掃など、すべては菅さん自身の延命のためではないか。
菅さんの地元神奈川県連が応援できないといったことの重みを菅総理が感じていたのなら、「すべては私の不徳のいたすところ。国、国民のため、よりよきリーダーに託したい」と述べていたのなら、菅さんの最後の花道も飾れただろうに。
大曾根恵
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