どうやら市長2期目の選挙は難関らしい。難関と決め付けた方が適切かもしれない。“まだ1期だからそんなに実績は残せる訳が無い”と本人はじめ陣営にも油断が生じる。しかし、敵はそう見ない。“何も変わらないじゃないか。実力がないからだ。未熟だからだ。やれ・・・。政党よりだから・・・”等々。議会もまた市長を信頼しきっていない。所沢の場合、当麻氏側は保守が分裂しているからという安易さがあったことも事実。しかし、選挙の方程式は簡単な一次方程式では解けない。片方が分裂していようと有力な候補ならほとんど関係なく自己陣営を伸ばし、他陣営を崩し、そして現役の票まで食っていくのが選挙だ。藤本氏のパワーははじめから最後まで強烈だった。“川越に負けない都市、日本一の教育都市、エネルギー自立都市” 等々を街頭で訴え続けた。また、民主党にも力がなかった。当麻氏はもともと社会党、民主党と移り、民主を前面に出さない市民党を装ったが、民主が途中から支持となって顔を前面に出してきた。民主系連合ははじめから推薦だった。県議も国会も民主党を堂々と名乗って応援にかけつけ完全に民主対自民の構図が出来上がって自民の応援を得ることができなかった。（前）自民党国会議員の並木氏はすっかり沈んだ。来年以降、2期目の選挙の洗礼を受ける首長はさいたま市をはじめ数名いる。所沢の市長選を他山の石とみて、しっかりとした戦略を練っておく必要がありそうだ。