社会
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「埼玉はワンチームで」と訴えた大野もとひろ現職。共産党を除くすべての政党の県組織の支援ということで、酷暑の中の17日間の知事選は有権者の心には届かず、平成23年の24・29%よりも低い史上最低の投票率23・76%という残念な結果となった。この平成23年の知事選は上田現職知事と有力候補ではない戦いであって、それでも上田知事は119万票を獲得した。上田党健在だったわけだ。
大野知事は今回の選挙で、4年前は独自候補を擁立し、上田県政に真っ向から対決した自民党および自民党県議団から協力支援をうけた。自民党県議団は街宣にも積極的だったが、大野知事は県下で21万票あまりを前回より増やしたにすぎなかった。県下の得票数をみると草加、越谷エリアで13000票あまり、小さい町ではあるが小川町で4500票を伸ばしたことは特筆したい。それ以外の地域では2000票弱しか伸びていない。あの街頭宣伝活動は何の意味があったのか、自民党県議団は総括するべきであろう。
「選挙は民主主義の根幹、基盤をなすものであって、責任ある投票を」と県の選挙管理委員会は訴えたが、それも県民に届かなかったのであろう。有権者へ「選挙にいこう」という熱量をいかに伝えるかが課題なのである。
大野知事の座右の銘は「立国は公にあらず私にあり」。福沢諭吉の著書「痩せ我慢の説」の中に架かれている。国からお金をいただく議員・官僚は国家のために働くことは当然。私である、企業や個々人が国家のために貢献していくことこそが尊いものでそれによって国家の繁栄につながるという意味だ。これからの大野知事の活躍を大いに期待したい。
氷川まこと