トップページ ≫ 社会 ≫ シンデレラCinderella~生き方の美しさ
社会
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信頼回復と疑惑払拭の転機を図るような内閣改造が行われた折であったが、美しい映画を見た。
シンデレラ。
それは童話が映画化されたものである。そしてその主人公の名前の響きに世界中の女性誰もが、自らの人生に重ねて将来未来を夢見て様々なロマンを心に張り巡らさずにはいられない。
シンデレラはどの様にして成功していったのだろうか。
幼い時分に最愛の母親を亡くした後、愛する父親が連れてきた継母。再婚したその父親もすぐに亡くなり、その時から継母や義姉妹の執拗ないじめ、みすぼらしい服しか与えられず朝から晩まで召使のようにこき使われる毎日を過ごす。しかし決してあきらめず勇気と優しさを信じて強く生きてきた。
運命のように不思議な妖精の魔法で夢の一夜を迎える。王宮での舞踏会と残していったガラスの靴を巡る名場面とクライマックス。
シンデレラを夢見る現代の女性は、自分自身に魅力を備えつけたいと己自身に磨きをかける。文字通り、多くの時間とお金をかける。姿かたちを整えるべく、見かけから始めていく。見た目の美しさやお洒落に熱心に気を使うことは素晴らしいし、女性にとってお洒落や身だしなみは心のよりどころでもあろう。だらしなく不衛生な状態を殿方のみならず誰しもが好むものではない。磨かれた美しさは魔力でもある。楊貴妃やクレオパトラの美貌に玄宗皇帝やシーザーも勝てはしなかった。
物語の王宮の王子もシンデレラの見た目の美しさだけに魅かれたのだろうか。
どんな時でも誰に対しても優しさを欠かさない。たとえ相手が王子であろうと間違っていると思うことは勇気をもって相手に伝える。夢と希望に向かって生きており、明るく笑顔を絶やさない。
言葉ではわかっていても、そのように生きていくことは容易いことではないだろう。
勇気と優しさの強い信念をもって懸命に生きていく姿に、内に秘めた輝くばかりの美しさが溢れ出してカボチャが黄金の馬車となり、眩いばかりに光を放つ美しいドレスや透き通った心のようなガラスの靴となってシンデレラの生き方そのものが美しさの三重奏となって現われたのではないだろうか。
王族でも貴族でもない平民の女の子が王子から愛され、やがて国民から愛されていくこの物語は、ヒトが人としてこうありたい、人間としてこう生きていかれたら素晴らしいだろうと思い描く、美しい人生模様が織り込まれているように感じる。
人の上に立つもの、権力をつかさどる者は常に優しさと勇気、夢と希望に向かって強い信念を持ってもらいたい。シンデレラの生き方が成功のカギとなるはずである。ガラスの靴は今、国民の手にあるのだから。
鷹野龍