まちづくり

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連載エッセイ

日本の新聞テレビはなぜつまらないか[ 2010 年 3 月 2 日 火曜日 ]

先ず新聞から

読者への阿諛追従

読者に阿るため新聞の投書欄には「悪いのは政治家」「泣くのは庶民」「正直者が馬鹿を見る」といった床屋政談レベルの話が多い。「庶民は公憤とジェラシー(なんであいつ(小沢等)ばかりでオレのところに金が来ない)を混同している」などと言えば袋叩きに合うのは必定。

各新聞は戦前の戦争賛美から平和主義に宗旨を変えたかのように見えるが実は読者への阿諛追従という点では一貫している。朝日新聞は満州事変の際、在郷軍人会の非売運動の恫喝に屈して軍部批判を自制するようになった。

 

部数至上主義

テレビの視聴率至上主義に対応している。これも読者に阿る傾向の背景にある。発行部数で広告料が決まるのでやむを得ないが日本の新聞が世界に誇ることができるのは部数だけだ。この点ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポスト、タイムズ、ルモンドも遠く及ばない。端的に言えば日本にはクオリティペーパーがない。

 

事件事故報道が多すぎる

 戦前戦争の度に新聞は部数を伸ばした。戦争が起れば今のオリンピック報道のように新聞は張り切り好戦的機運を煽ったものである。天下泰平では新聞は売れない。「事なかれ主義」ならぬ「事あれ主義」。センセーショナリズムと言ってもいい。それにしても朝青龍引退が号外になったのには驚いた。日本の新聞を読んでも世界で何が起こっているかわからない。

 

記者クラブ制度 

 餌を自分で探す必要のない動物園の動物と同じで座っていても記事がもらえるので独自のネタを追う嗅覚が育たない。これって新聞が叩く一種のカルテルではないか。カルテルと言えば新聞の値段にもカルテルがある。新聞は他人には厳しく自分にはやさしい。

 

新聞社の人事制度

世間知らずの若造が取材し記事を書いている。そのため記者会見などでもくだらない質問が多い。小泉氏や橋本氏が争った自民党総裁選挙で記者から「総理になったら靖国に参拝しますか」と各候補者に質問したのには驚いた。経験を積み管理職になると現場を離れ記事を書かなくなる。もっと偉くなると誰も読まない社説を書いている。

 

次にテレビ

私が見る番組はニュース(CNN、日経CNBC等)、ドキュメンタリ、スポーツ、旅、動物、BBC等の歴史番組(NHKを含む日本のテレビ局の歴史番組はレベルが恐ろしく低いので見ない)。バラエティは見ない。ドラマは刑事コロンボぐらい。これは謎解きや犯人探しでないので何度見てもおもしろい。


予算上の制約

実際の民放の制作現場には総製作費の10%程度しか行かない。これでいい番組を作れと言っても無理というもの。だからヤラセや手抜きが横行する。最近やたら旅番組が多いように感じるが恐らくこれも安上がりだから。

NHKの大河ドラマもいかに制作費を安くあげようかと腐心している様子がありありなのでちっとも楽しめない。そんなに制作費を切り詰めたければいっそ紙芝居又は人形劇にされたらいかが。人形劇で思い出したが昔NHKの人形劇「三国志」はおもしろかった。ハリウッド製の「レッドクリフ」より原作(三国志演義)に忠実で遥かにおもしろかった。

 

テレビに登場する人の人選にも首を傾げたくなる。勝間和代氏や宮崎哲弥氏など「ど素人」に経済を語らせたり長島一茂をコメンテーターに起用したり。

 

視聴率至上主義

 視聴率では視聴者が番組を見るボルテージは測れない。例えば囲碁将棋番組は視聴率は低いが熱心に見ている。これでは見る人の属性を詳しく把握できるネット広告に負けるのも当然だ。

 

余談

NHKオンデマンドは予想通り苦戦しているようだ。理由としては著作権上の問題で品揃えが十分でない、値段が高すぎることなどが考えられる。
 NHKには止めたほうがいい番組が少なくとも三つある。紅白歌合戦、大河ドラマ、素人のど自慢。

 

                                      (ジャーナリスト 青木亮) 

 


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