“つむじ風”は無名?だが天才ということで有名な芋畑善太氏のユニークな作品集。
ひな祭り
あられ 菱餅 お白酒・・・
一人起きてる
春の宵
静かな部屋の片隅に
金の屏風が光ります
ぼんぼりの燈に照らされた
三人官女のあどけなさ
やさしい気品の内裏様
少しすました右大臣
昔のままのいいお顔
あられ 菱餅 おしろ酒・・・
子供のいない部屋のすみ
昨日のままの供え物
みんな何処へいかれたの
上の娘は西のほう
下の娘は東の方
今宵遠くの屋根の下
雛を飾っているでしょう
夜更けの明るい部屋の中
三人官女もつまらなそう
お内裏様が言いました
私も年をとりたいな
いいえ貴方はいつまでも
昔のままでいて下さい
遠い昔の春の夢
鼓の音が聞えます
変わらぬ貴方が居る限り
少女の昔に帰れます
あられ 菱餅 お白酒・・・




