まちづくり

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世相を斬る

ダウンロード違法化の先にあるものは?[ 2009 年 12 月 17 日 木曜日 ]

 11月中旬、中国を訪れたオバマ大統領が、学生たちを前にしてネット上の検閲に強く反対を表明した。当の米国でも愛国者法という悪法が911のどさくさに紛れて成立してしまっている。
 
 こういった海外の動きなどどこ吹く風。「まさか日本には関係ないこと。ネットが国家に監視されるなんてありえない」とお考えの人々が大半を占めていると思う。
 
 ところが、あながちそうとも言えない雲行きになってきた。もちろん、自公政権時代に原案が練られたものだろうが、2009年は相次いで気になるネット弾圧(?)へと発展する懸念が感じられる動きが表面化した。インターネット・サイトに関わる人間として、杞憂に終わることを祈りつつ危険性を書き記しておきたい。
 
 1300ほどのインターネットカフェで構成する日本複合カフェ協会が、利用者の本人確認を送っている会員制の店舗に認定証を出すことを決め、キャンペーンを行ったとNHKが報じた。
 
 本人確認をしていないお店で匿名性を悪用した犯罪がなくならないことから、警視庁は来年、本人確認の義務づけなどを盛り込んだ全国初の条例案を都議会に提出する予定だという。今回の日本複合カフェ協会による認定証は、こうした警視庁の動きを受けてのものだろう。
 
 警視庁のサイト“インターネットカフェ等の対策に関する意見募集について”を読むと、匿名空間となりがちなインターネットカフェを利用したネット犯罪を防止するために、本人確認義務(3年間保存)、利用記録の保存(3年間)やそれに関わるネットカフェへの罰則などを検討中のようだ。
 
 ネット犯罪の撲滅を目指すのだから一見結構なことのように思われるが、この先にあるかもしれない危険性について考えたい。
 
 インターネットカフェにおける警察の監視が社会に浸透した時点で、次にどうなるか。そう、次はインターネット全般にまで監視を広げると考えるのが自然である。もちろんどうしようもない害悪サイトも確かに存在する。こうした悪貨とともに良質な言論サイトの封殺に発展する可能性も考えておくべきだ。権力にとって都合の悪い真相を究明するようなサイトはたちどころに閉鎖に追い込まれ、場合によってはサイト管理人が逮捕されるような危険性がある。インターネットカフェ監視が進めば、ネットユーザー全般の監視につながる可能性は決して少なくはないのではないか。政権も変わったこともであり、ネットカフェに関わる条例の運用は慎重に行っていただきたいものだ。
 
 文化庁では「ダウンロード違法化」を政令案にする。著作権者などの許諾を得ずにインターネット上にアップロードされたコンテンツをダウンロードすると、私的使用目的であるか否かにかかわらず違法になるという。この悪法は、2010年1月1日に施行される。本来の主旨から逸脱した法の運用がなされる危険性が強く疑われる。何を持って違法ダウンロードとするのか、曖昧な解釈は権力側にとって都合の良い悪法にすり替わる。
 
 例えば、真相究明系のブログやサイトの記事などは、他ブログ・サイトによるコピーペーストで拡散を続けるし、そういった記事には新聞記事の貼り付けなども多様される。また、YouTubeの画像を貼り付けて成り立つ記事も多い。こうした全てを違法と解釈される可能性も出てくる。そうすれば、真相究明サイトとして良質の記事を数多く提供している「阿修羅」などは閉鎖に追い込まれる可能性すらある。
 
 インターネットに良質な言論空間が確保されているからこそ、数々の闇の解明が実現されつつあるのである。政治犯罪暴露の防止が、今回のインターネットカフェに対する監視やダウンロード違法化の先にある真意という可能性はないだろうか。
 
“会員制ネットカフェに認定証”
http://www3.nhk.or.jp/news/t10014336651000.html#

“治安維持法の再来 ネット喫茶言論弾圧”
http://archive.mag2.com/0000154606/index.html

“ネット弾圧法案(ダウンロード違法化法案)が密かに制定されようとしている。”
http://archive.mag2.com/0000154606/20091212235459000.html

“文化庁が「ダウンロードの違法化」政令案に意見募集”
http://japan.cnet.com/news/biz/story/0,2000056020,20403718,00.htm

“阿修羅”
http://www.asyura2.com/

 

                                            

 


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